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「この仕事は私にとって得しかない!」アナリストという道を選んだ理由

2022年1月から6月まで、奈良ドリーマーズのアナリストとして活躍された山口美生さん。山口さんはVolleyStation Proのユーザーであり、ご自身のブログでもそれについてたくさん発信して頂いています。

“こんなにもVolleyStation Proを愛して下さっている方は、いったいどんな人なのだろう。。。”

そんな思いを抱いたのをきっかけに、山口さんにお話をお伺いしてきました!

アナリストとしてのキャリアをスタートさせたのはいつですか?

選手として大学のバレー部に入りましたが、大学1年の秋リーグでは、もうアナリストとして試合でデータを打っていました!

先輩のアナリストを見て、“あ、これ多分私に合ってる!”ってピンと来たんです。

将来はバレーボールを教えるために、教員になろうと思っていたので、アナリストをすれば将来バレーボールを教える時に必要な戦術を勉強できると思ったんです。

アナリストは分析をする仕事だから、人を見る力もつくと思いました。

“この仕事は私にとって得しかない!”

そう感じた瞬間に「私、アナリストします!」ってバシッと決めました。

最初は訳もわからず、とにかくコードを打っているだけでした。

でも、ある時、アナリスト講習会に参加したんです。プロの話を聞くのはその時が初めてでした。

その時に気付いたんです。

自分がやっていたことは表面上の部分だけで、アナリストの仕事って本当はもっと深いんだなって。それをきっかけにこの仕事にはまっちゃいました。

学生アナリストたちの中には、将来Vリーグに入りたいという人も多いのかなと思います。山口さんも当時そういう思いがあって奈良ドリーマーズに加入されたのですか?

大学でアナリストとしての仕事を全うできていれば、予定通り卒業後は教員になる予定でした。

ただ、大学生活では、自分が出したデータがなかなか活用されていないと感じる場面が多く、せっかく時間をかけて作った資料が、評価されていない気がして悔しかったです。

“ここで終われない” と思いました。

卒業後にアナリストをするならVリーグのチームに行くしかないと思いました。Vのチームでアナリストという仕事がどういうものなのか、もっと体験したいという思いでした。

その時に、V3のチーム・奈良ドリーマーズ がアナリストを募集しているのを知って、応募してみました。

実際にVリーグのチームに入ってみて、大学との違いを感じましたか?

アナリストの仕事って8割は試合前までに終わるんですよ。

リアルタイムの分析ではそこから選手に伝えられることって限られるので、それまでの時間に相手を分析して対策をすることが重要です。

大学の部活では、週6回くらい集まってみんなで練習をするから、対戦相手への対策をみっちりできるんですよね。

でも、奈良ドリーマーズはクラブチームなので全員で集まって練習できるのは週1回だけでした。そうなると練習の中で対策をする時間がとても少ない‥。

だから、少ない時間の中でどう選手に伝えるかっていうのを試行錯誤しました。

シートに吹き出しを付けて、伝えたい情報を強調してみたり、

レイアウトにこだわって、見せたい情報を目に入りやすくしてみたり。。。

選手への伝え方を工夫する勉強になりました。

しかも、データをあまり見たことがない選手もいたので、最初はデータの見方から教えました。

その甲斐もあって、時間が経つに連れ、選手も徐々にデータのことを聞いてくれるようになっていったんです。

ある試合で、選手に「相手はこの場面で絶対クロスにスパイク打ってくるから、クロス思いっきり締めて良いですよ!」と伝えたら、実際にクロスのブロックが決まったんです。

そういう体験があると、選手も「データがあるからこそ、今のブロックが決まったんだ!」ってプレーとの繋がりが生まれる。

試合が終わった時、その選手がアナリスト席の方を向いて私に喜びを表現してくれたのはすごく嬉しかったです。

奈良ドリーマーズから退団されることが先日発表されて、これからの山口さんの活動を楽しみにしている人も多いと思います。今後もアナリストとして活動を続けていく中で、大切にしているポイントはありますか?

アナリストは裏方で、自分の意見をあまり出しちゃいけないという意見も多いと思います。アナリストの仕事は、あくまでもデータに関する部分だけであって、ゲームの中まで入っちゃいけない、みたいな‥。

でも、アナリストってデータを見ながら、誰よりも試合を分析して見てるはずなんですよね。そういう立場の人からのアドバイスって、もっと取り入れられても良いんじゃないかなって思っています。

みんな勝つために戦っているけど、結果が思うように出ない時、モチベーションが下がることだってあります。

そんな時、アナリストが出すデータが、選手やチーム全体を後押し出来ることもあるはずです。

裏方というイメージが強いアナリストですが、もっともっと光を浴びる存在になれると嬉しいですね。

左が山口美生さん

山口美生さんがVolleyStation Proについてまとめてくれた記事はこちら

第6回.分析ソフト比べてみた‼ "前編"
https://note.com/miu05024/n/ndb25cedbbac4
第6回.分析ソフト比べてみた‼ ”後編”
https://note.com/miu05024/n/nb6f6a082a27e

VolleyStation Proは、データの可視化、ビジュアル的な要素でのわかりやすさに拘り開発されています。

山口さんが大切にされているポイントの一つが、“選手へのデータの見せ方”。

今回のお話を聞いて、山口さんがなぜ私たちの分析ソフトを気に入って下さったのか、とても腑に落ちました。

山口さんのように、情熱を持って活動されている方のお力になれた事を非常に嬉しく思います。